在宅オペレータへのオンボーディングとは?失敗しない施策を紹介

在宅ワークオペレータ オンボーディングプログラム

新型コロナウィルスの感染拡大がもたらした影響は、経済だけにとどまらず、カスタマーサービスにも劇的な変化をもたらしています。 消費者、企業、そして従業員のいずれもその影響から逃れることはできません。 こうした変化に対応するために、企業やコールセンターのカスタマーエクスペリエンス(CX)担当者や担当部署は、運用上の課題をこれまでとは異なる方法で克服して、イノベーションを実現する必要に迫られています。

カスタマーサービス担当オペレータの大半が在宅ワークに移行すると、物流や技術、セキュリティ面でサービスが滞り、事業回復を阻む主な障害となってしまいます。
世界的な流行の長期化や、顧客や企業、オペレータのアクセス手段やサポートの提供方法の変化などを鑑みて、人やプロセス、テクノロジーへのアプローチを再考する必要がCXリーダーにはあります。 長引く外出自粛に起因する物理的な制約は、21世紀型で回復力の高いカスタマーサービスを提供できるコールセンターの構築に取り組む良い機会を生み出してくれたともいえます。

在宅オペレータのオンボーディング:将来に備えたカスタマーサービスチームへの第一歩

どんな改革にも言えることですが、カスタマーサービス改革の要も人材です。
カスタマーサービスの場合、コロナ禍またはニューノーマル社会で、ニーズに沿った顧客対応の実現においてオペレータの果たす役割は極めて重要です。したがってオペレータからすると、必要なインフラやサポート、情報の提供が必要不可欠なのは言うまでもありません。

在宅オペレータの恒久的な導入が世界的にも進んでいる今、効果的なオンボーディングプログラムの設計は急務です。
長年にわたってコンタクトセンターの最重要課題となってきた、「高い離職率」。調査によって若干の幅はあるものの、カスタマーサポート部門の年間離職率は35〜45%にも上ります。しかもこの数字、実はコロナ禍以前のものなんです。
離職率の高さが意味するところはつまり、既存のオフィス型コールセンターで働いているオペレータの意欲が、限りなく低くなっているということです。この状態でリモートワークに移行した場合、何が起こり得るでしょうか?経済が安定して失業率が低下した暁には、高確率でオペレータの離職率がグンと上がるであろうことは想像に難くありません。

どの企業も、採用コストを抑え、従業員エンゲージメントを向上させたいと考えています。この点で、在宅オペレータ向けのオンボーディングプログラムがどのように役立つかをご紹介します。
方法論を語る前に、まず在宅オペレータのオンボーディングプログラムとは何ぞや というお話から始めましょう。

在宅オペレータのオンボーディングとは

一般的にオンボーディングとは、企業が新入社員の即戦力化を目的として行う教育プログラムのことを指します。
そして在宅オペレータ向けオンボーディングプログラムとは、在宅勤務になったオペレータがこれまで同様、質の高いサービスを提供し、チーム内で力を発揮できるように、必要な知識やスキル、ツールを提供し教育するプロセスのことを意味します。
リモートのコールセンターの場合、これまで集約型センターで勤務してきたオペレータがリモート勤務にうまく適応できるようサポートする教育プログラムを指す場合もあります。

どんな業界であれ業務のリモート化には、困難が伴うものです。すべての業務が共通のインフラや技術的イネーブラーに依存しているカスタマーサポート業界の場合は、特にそう言えます。オペレータは通常、共用のヘッドセットやパソコン、キーボード、デスク、椅子を使用して、小さく仕切られたブースで顧客対応を行っています。

今回のコロナ禍は、これまで試行錯誤して作り上げられてきたコールセンターの在り方をあっさりと覆してしまいました。コールセンターは、従業員の安全を確保しつつ、サポートを提供し続ける方策を迅速に確立する必要に迫られています。

より良いカスタマーエクスペリエンスの提供が企業の差別化要因の一つとなっている今、カスタマーサービス部門の担う役割はかつてなく大きくなっています。顧客ロイヤルティの観点から言っても、日々最前線で顧客に接するオペレータは、特に重要度が高いと言えます。
顧客ロイヤルティは、ブランド認知度の向上や、売上アップ、リピーターの育成に直結する重要な指標です。そしてこうした要素はどれも、企業が社会の実態に即した存在であり続けるために不可欠なものです。

ここまでが前置きです。
では、アフターコロナを見据えたコールセンター運営を行う上で効果的となる、在宅オペレータ向けオンボーディングプログラムの具体策を、以下より見ていきましょう。

在宅オペレータ向けオンボーディングプログラムの3つの柱:人材、プロセス、テクノロジー

在宅オペレータ向けオンボーディングプログラムの実施には、効果的なマネジメント手法と、それを後押しする迅速なプロセスとテクノロジーがカギとなります。

リモートオペレータから成るチームであっても、優れたカスタマーエクスペリエンスを提供できるようにサポートするオンボーディングを、以下にご紹介します。
本エントリでは、1つめの柱である「人材」にフォーカスを当てていきます。

 

人材マネジメント

先行きが不透明な状況では、顧客は普段よりも不安を感じやすくなっています。そしてその不安は、たいていオペレータの応対品質に表れるものです。
つまり、不安を持った顧客に応対するオペレータには、余分の努力が求められるようになります。

さらに、在宅コールセンターの場合、高帯域幅のインターネットやハイスペックなパソコンなどのインフラ、スーパーバイザーやマネージャからのサポートが当たり前だったオフィス型コールセンターとは環境がガラリと変わります。
ですから、在宅オペレータがカスタマーサポートの提供に難しさを感じるとしても不思議ではありません

こうなると、カスタマーエクスペリエンスに悪影響がでます。最悪の場合、解約数が増えたり、リピーターがなかなか増えないといったことにさえなるかもしれません。こうした状況でもオペレータを適宜サポートし、安心して業務に集中できるようにするため、以下の3つのポイントが大切になってきます。

 

1.コミュニケーションを密に

1にコミュニケーション、2にコミュニケーション。社内SNSや各種ソリューションを活用してオペレータやスーパーバイザーが密にコミュニケーションできるようにしましょう。

社内のコミュニケーションフローをしっかりと作成しておけば、エスカレーションが必要な場合や優先度の高い問題が発生した時でもスムーズに対応できます。
また、自社のテレワーク対応策やオペレータに何が期待されているかを概説するFAQページを作成するのもおすすめです。

 

2.動的なパフォーマンス・マネジメント

在宅であれオフィスであれ、マネジメント手法は基本的に変わりません。唯一異なるのは、モニタリングの方法とそれを測定するタイミングです。

パフォーマンスレビューの頻度がもし年に一度などであれば、今こそ変革の時です。
在宅コールセンターの場合、パフォーマンスに影響するすべての要素を可視化する必要があります。
動的なパフォーマンス・マネジメント手法を設計することで、オペレータのパフォーマンスを測定、モニタリング、管理し、カスタマーサポートチームとしての能力にオペレータのアクティビティがどう影響するかを見守り、主要なパフォーマンス指標全体を通じて結果を達成するのに役立ちます。

そこで役立つのが、インテリジェントなヘルプデスク。高度な分析機能やレポート機能を活用して、指標を可視化できます。

 

3.オペレータのサポート体制

コールセンターに電話したのにオペレータが頼りなくてサポートがイマイチだった…ということはありませんか。顧客としてこれほどイライラすることはありません。
問題解決のための「例外」を、オペレータが設定できるような施策を確立する必要があります。

また、共感や思いやりといった資質をチーム内で作り出す努力をすると、顧客をハッピーにするという点で大きな効果があります。
事実、顧客はオペレータに対して顧客志向ではないという不満を抱えている一方で、マネージャの多くがオペレータの立場に立って考えていないのです。

変化はマネージャやスーパーバイザーから。まずはオペレータと話す際に、共感や思いやりを示すようにしてみましょう。そうすると、自ずとオペレータも同じようにお客様に対して共感したり、思いやりのある応対ができるようになったりするものです。

 

今回のエントリでは、オンボーディングの考え方を在宅オペレータのマネジメントに持ち込むことの意義、そしてオンボーディングプログラムを人材マネジメント施策として行う3つのポイントをご紹介しました。
次回エントリでは、残り2つの柱ープロセスとテクノロジーについてご紹介します。
お楽しみに

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