在宅オペレータへのオンボーディングとは?プロセスと技術

在宅コールセンター オンボーディングプログラム

新型コロナウィルスの感染拡大により、多くの企業がこれまで当たり前だった接客方法を一変させざるを得なくなりました。オフィスのブースで大勢のオペレータが顧客対応してきたコールセンターも例外ではありません。
先回のエントリでは、オペレータの在宅勤務を導入する際には、スムーズに順応できるようなオンボーディングプログラムが欠かせないこと、そしてプログラムに外せない3つの柱―人材・プロセス・技術-のうち特に人材マネジメントについて取り上げました。今回は、プロセスと技術の面から在宅オペレータ向けオンボーディングプログラムの作成方法をご紹介します。

サポートプロセス

勤務形態が変化する際には、会社の成功とブランド・プロミス(顧客に約束する品質や価値)へのオペレータの貢献度について十分理解を得る必要があります。決められたプロセスとワークフローに従って作業することになる在宅オペレータの場合、言うまでもなく、プロセスを確立することは非常に重要です。
以下の点を事前にしっかり決定しておきましょう。

コミュニケーション・スタイルの確立

スムーズなコミュニケーションは在宅型コールセンターのカギです。オフィス型コールセンターであれば、電子メールやインスタントメッセージングアプリがあれば十分に社内コミュニケーションを取れますが、在宅勤務となれば話は別です。
在宅勤務が始まると割と早い時期に、オペレータは疎外感を感じるようになります。 これは、電子メールやメッセージアプリではなかなか埋められません。
複数のコミュニケーションツールで、いつでもオペレータと連絡を取れるようにしましょう。このようにして「必要な情報はすべて揃っている」とオペレータが自信を持って業務に集中できる環境を実現できれば、在宅環境への順応もスムーズにできます。

コミュニケーションツールの準備が出来たら次に、具体的なコミュニケーション・スタイルを決定します。社内情報のお知らせや業務連絡、応対のエスカレーションや緊急時、社内の雑談などに、それぞれどのチャネルを使うかを決めてしまいましょう。
例えば、メールは定期的なコミュニケーションには効果的ですが、頻繁なやり取りには向きません。また、ヘルプデスクツールは顧客関係情報やステータスのアップデート管理などに活用できます。
同様に、SlackやMicrosoft Teamsは、リアルタイムや1対1のやりとりに最適です。社内の雑談用には、メッセージングアプリが使えるでしょう。
各コミュニケーションツールとそれぞれの推奨用途を文書化しておけば、オペレータも戸惑わずにすむのでおすすめです。

 

顧客データ使用に関するガイドラインの策定

在宅コールセンターには、セキュリティと顧客のプライバシー保護に関して高度な施策が求められます。顧客情報の取り扱いに関するしっかりとしたトレーニングは必須です。

IT部門と連携して、顧客情報の取り扱い方法やコンプライアンスについてのパラメータを明確に定義するプロセスを設計できればベストです。例えば、Excelなどのファイル形式で顧客情報や個人を特定できる情報を保存するのを禁止する、顧客情報の保存ややり取りを目的としたスプレッドシートや外部アプリの使用を禁止するなど、明確なルールを定めておきましょう。

 

就業規則の遵守

オフィス型センターと同等かそれ以上のカスタマーエクスペリエンスを提供するためには、オフィス型時代と同じ就業規則を遵守できるようなポリシーの導入が欠かせません。
業務の進め方については柔軟な対応が必要ですが、成果ベースの目標や人事ポリシー、マネージャーからのフィードバックといった方法は在宅オペレータにも適用できます。こうした方式を導入して、マネージャーがより緊密にコーチングできるような体制を作りましょう。

 

学習可能な組織づくり

コールセンター内の学習プロセスには、体系化されたものとされていないもの(ピアコーチング、現場のフィードバック、専用研修プログラムなど)があります。
在宅オペレータはいわゆる「現場で」非公式に行われている学びの場には参加できません。
そこで役立つのが、定期的なコーチングやフィードバックなどの体系化したプロセスです。これがあれば、在宅オペレータのモチベーションやエンゲージメント、パフォーマンスがグンと上がるはずです。
マネージャーが個々のオペレータに、パフォーマンスに関する建設的なフィードバックや誉め言葉を毎週定期的に伝えるプロセス作りは欠かせません。

 

報酬・表彰制度

報酬・表彰制度は目新しいものではありませんが、表彰方法ついては、一考の余地があります。
例えば、全社メールでの表彰アナウンスはオフィス型センターでは効果的かもしれませんが、在宅勤務の場合、その効果は限定的です。それよりも有効なのは、同僚やマネージャー、スーパーバイザーからの個人的な誉め言葉やメッセージです。
最近は様々な報奨・表彰用プラットフォームがありますので、そういったツールを活用できます。

この時期、在宅オペレータへの報奨も見直しましょう。
外出自粛などで使う機会が限定される店舗やレストランの割引券などに代えて現金で支給するというのも1つの方法です。また、従業員の福利厚生やメンタルヘルス対策に資するような支給方法も時代に即しています。世論調査やアンケート結果などを参考にして、オペレータが望んでいる報奨体系を把握しましょう。

在宅ワークと家事や子育ての両立による精神的負担はかなりなものです。特別休暇の形で支給する方法も効果的かもしれません。

適切なテクノロジー

組織が事業リモート化を実行する際の重要なファクターとして注目されているのが、クラウドベースのソフトウェアです。
SaaSモデルの登場で、技術関連の固定費が使用量ベースの変動費へと移行できるようになり、財政上の不透明感が最小限に抑えられるようになりました。
コンタクトセンターの場合、スピーディーな財務対応はオペレーション品質に等しく重要です。
そこで注目を集めているのが、強力なAIを搭載したクラウド型コールセンター・ソリューションです。コストの削減と、上質なカスタマーサービスの提供というコールセンターの二大課題を同時に解決できるツールです。

また、包括的なコールセンター・ソリューションで在宅オペレータの導入プロセスを合理化できれば、オペレータは最短期間で生産性をフルに発揮できるようになります。
一例として、ThinkOwlのようなAI搭載のヘルプデスクソリューションの活用法をご紹介します。

 

オペレータのセルフサービスツールとして

在宅オペレータ、特に新規採用のオペレータの場合、休憩中の雑談を通じて様々な社内事情やブランド価値、社風を知るといった機会がありません。
そこで、AI搭載ヘルプデスクソリューション。
オペレータ向けセルフサービス機能を搭載したヘルプデスクソリューションなら、必要な情報を必要な時に入手できますし、新入社員のオンボーディングをスムーズに進めるナレッジベースとしても活用できます。情報が1か所に集約されていて使い勝手が良いのもポイントです。

 

社内コラボレーションの促進ツールとして

ワークフローを自動化し、問い合わせなどのケースを一元管理することができます。
オペレータは、メモや学び、質問を同僚やマネージャーとシームレスに共有できるので、スムーズな社内コラボレーションが実現します。

 

自動化(RPA)ツールとして

在宅環境やチケット処理に慣れてきたオペレータが次に直面する課題は、大量のチケットに適切な優先順位をつけ、いかに効率良く処理するかという点です。
機械学習とインテリジェントなチケット割り当てでワークフローを自動化できれば、オペレータは膨大な時間を節約でき、生産性も向上します。また、AI機能を使って、オペレータ画面に次のアクションをポップアップで指示することもできます。
このようなリアルタイムのガイダンス機能があれば、スーパーバイザーが直接モニタリングできないリモートワークでも、オペレータが自信をもってサポートを提供できます。
こうした自動化でコールセンター業務が充実してくると、サポート業務に役立つ次のアクションガイダンスを提供できるという良い循環も生まれます。

 

重要事項の測定に

豊富なデータソースから、オペレータのパフォーマンスを測定することができます。オペレータ監視目的で、スクリーンロガーやWebカメラ録画装置などを使用する向きもありますが、オペレータとの信頼関係を弱めたり、セキュリティの脆弱性につながったりする可能性もありおすすめできません。
代わりに、結果ベースのKPIを導入してオペレータのパフォーマンスを測定し最適化する方が、長い目で見れば建設的な投資といえます。

 

まとめ

在宅型コールセンターを完璧に管理することは容易ではありません。それでも、適切な人材マネジメントやプロセス、テクノロジーを取り入れれば、理想に限りなく近づくことができます。

コールセンターのリモート化、在宅オペレータを検討しておられますか。ぜひCBAにご相談ください。
決して理想的とは言えない今の状況でも、コールセンター業務のリモート化を成功させるお手伝いをいたします。

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