メール処理の自動化ーその現状とメリット

メール処理の自動化

最近よく耳にするDX(デジタルトランスフォーメーション)
あらためて定義すると、DXとは「企業がデータとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に製品やサービス、ビジネスモデルを変革し続け、新たな付加価値を生み出せるように価値提供の方法を変えること」と言い換えられるかもしれません。

 

ある調査によると、日本企業の目指すDXは「業務オペレーションの改善や変革」といった既存業務の収益改善に重きを置く傾向があるとのことです。背景には日本企業ならではの事情が見え隠れしますが、業務オペレーションを改善することによって、上質な顧客体験を提供し、それを市場での差別化要因とすることこそがDXの本質といえるかもしれません。

その筆頭にあげられるのが、メール処理業務です。
コロナ禍における緊急事態宣言などで、カスタマーサービスをメール対応に切り替えた企業も多くありました。急増するメール処理がビジネス効率化に対する障壁となってしまう事態を避けるためにも、メール処理業務の自動化は急務と言えます。
このエントリでは、メール処理業務の現状と課題、そして自動化することのメリットをご紹介します。

 

コストセンターからプロフィットセンターへ

企業のルーティンワークの中で最重要課題の一つとして挙げられるのが、メールボックス入力プロセスの自動化です。手紙、ファックス、電子メールなどで顧客から寄せられるメッセージは、日々数千件にも上ります。
発注書や請求書が来れば、在庫管理プロセスが開始されます。契約書や製品説明書といった情報も公開していかなければなりません。
そうした情報を安全で効率的に公開することはもとより、関連製品や顧客情報を認識して適宜処理することは、様々な面において最も重要な企業目標の1つとなっています。こうしたビジネス情報は、ネットワーク化された組織における生命線とも言えます。

これまで様々な業種や業界において、受信メール処理のデジタル化が進められてきました。ドキュメントロジスティクスをデジタル化し、法令に準拠したアーカイブプロセスを説明することも可能になりました。請求書発行やフォーム処理に特化した独立型ソリューションも生まれています。

ところが、現状では、メール管理の中心課題が包括的に解決されているとは言えません。
ビジネス文書のやりとりには未だに多くの手作業が存在しており、それがコストを押し上げています。

また、使用されるメディアが多様化することで、コミュニケーションやドキュメント・メール処理などが煩雑になってくるという問題(メディアブレイク)も無視できません。結果として、データシステムやプロセスでのデータ転送が必要になることもあります。
他にも、多数存在する効率化阻害要因によりリソースが圧迫され、リアルタイム処理に悪影響が及んでしまいます。

その例として、以下のような要因が挙げられます。

こんなにある!効率化の阻害要因

  • プロセスを複数回読み込んで仕分けし、転送する。
  • 完璧なプロセスを目指すあまり、何度もチェックして「手直し」をする。
  • プロセスの見落とし、検索、誤った割り振りが発生する。
  • 処理中に、検索、コピー&ペースト、サードパーティシステムへの保存といった、「手間」が発生する。
  • プロセス、プロセス量、サービスレベル、所要時間に透明性がない。

このように貴重なリソースが、コアプロセスを何度も繰り返す要因となってしまっています。次々と発生する新たな課題や問題と向き合うのに、時代遅れのソリューションでは役不足と言わざるをえません。

 

効率・情報・品質の追求

処理フロー全体を見てみると、顧客からの手紙などの非構造化文書の処理に高額な費用がかかっているのに対し、請求書などの構造化文書の処理コストは比較的低額であることがわかります。
通常、ビジネスイベントのタイプの特定(分類)と、それぞれの処理に必要なデータの指定(抽出)は、プロセスの最初の段階で行われます。つまり、ある特定のプロセスを自動化してそこで高い結果を達成できれば、後に続くプロセスでの効率性は指数関数的に向上するというわけです。

上の表が示す通り、メール処理プロセスの初期段階では比較的小さかった自動化効果も、処理サイクルの最終期になると、大きなコストメリットにつながります。

 

自動化にはこんなメリットもあります

  • 分類・抽出処理(何が問題なのか、誰が差出人なのか)を最適化することで、高効率性を実現
  • メール入力処理において顧客データやコンテンツ関連データをリアルタイムに展開できるため、ECM戦略の一環として貴重な情報を提供可能
  • 受信メール処理の初期段階においてミス防止のためにかけるわずかなコストが、プロセス終了時には大きなインパクトとなる

 

ここまでで、メール処理の現状と課題、そしてプロセスの自動化が効率アップとコスト削減に大きな効果を発揮することをお伝えしました。さらに、デジタル化によってメールボックス内の情報を貴重なビジネス情報として活用できるようになれば、メール対応部門は利益を生み出すプロフィットセンターとなり、自社にとって大きなメリットとなります。

プロセスの自動化によっていかに効率アップを達成できるか、次回以降のエントリで具体例を3つほどご紹介いたします。
お楽しみに

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